【11/11】第4回「文化芸術と国際動向の現在地を知る」を開催します。

世界の文化政策の潮流:MONDIACULT 2025
(UNESCO文化政策と持続可能な開発に関する世界会議)から考える世界の文化政策と芸術文化

国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」(文化多様性条約)が採択20周年を迎えた今年9月29日から10月1日にかけて、スペイン・バルセロナにて「MONDIACULT 2025(文化政策と持続可能な開発に関するUNESCO世界会議)」が開催されました。

本会議は、文化政策分野におけるUNESCO最大の国際会議であり、1982年、2022年に続く3回目の開催となりました。今回の会議では、各国政府代表、専門家、市民社会組織の代表らが集い、「文化的権利」「文化セクターにおけるデジタル変革」「文化と教育」「文化の経済」「文化と気候変動」「文化・遺産・危機」という6つのテーマに加え、2つの重点分野「平和のための文化」と「人工知能と文化」を軸に、多角的な視点から議論が展開されました。文化を「公共善/財(Global Public Good)」として再確認し、持続可能で包摂的な未来のための中核的要素として位置づける方向性が共有されました。

本報告会では、MONDIACULT 2025のハイライトと成果を共有するとともに、UNESCO「文化多様性条約」および連動する「芸術家の地位に関する勧告」を踏まえた加盟国や市民社会の取組、「フェア・カルチャー(Fair Culture)運動」など、文化にかかる諸政策をめぐる国際的な動向について議論します。

【日時】2025年11月11日(火)午後8時〜9時30分 オンライン
【参加費】無料
【申し込み】https://39awj.peatix.com

【登壇者】
▪️プレゼンテーター
坪井ひろ子
UNESCO文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約エキスパートファシリティ・メンバー
文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約(文化多様性条約)および芸術家の地位に関する勧告の実施・促進やコンサルティング等に国内外で従事。Culture All Nippon(CAN)共同呼び掛け人。The International Federation of Coalitions for Cultural Diversity(IFCCD)、Civil Society Forum 等、様々な組織やネットワークで活動。

▪️コメンテーター
川久保ジョイ
美術家
スペイン生まれ。2003 年筑波大学人間学部心身障害学卒業。 写真を主とした平面作品や、エネルギー問題、歴史性、物語性や認知論を主題としたサウンド作品、映像作品、建築介入・ 空間インスタレーションを主に制作する。 現在、ロンドンと東京を拠点に活動中。
2015 年 VOCA 展大原美術館賞、第 10 回 shiseido art egg 入選、2011 年トーキョーワンダーウォール入選、等の受賞がある。平成 27 年度ポーラ美術振興財団在外研修員、平成 28 年度文化庁新進芸術家海外派遣制度としてイギリ スにて研修。
近年の主なグループ展に「Picturing the Invisible」(王立地理院、ロンドン、2022)「ヨコハマ・トリエンナーレ 2020」(横浜美術館、Plot 48 ほか、横浜、2020)、「六本木クロッシング 2019 展 - つないでみる」(森美術館、東京、2019)、「21st DOMANI・明日展 - 平成の終わりに」(国立新美術館、東京、2019)、「ヨコハマトリエンナーレ 2017」、「VOCA2015」 などが、主な個展に 「200 万年の孤独、さ くらと 50 万光年あまり」(黄金町エリアマネジメントセンター、横浜、2017)、「Stella Maris was a name I found in a dream」(大和日英基金、ロンドン、2016)「Fall」(資生堂ギャラリー、東京、2016)、「二百万年の孤独」(TOKAS、東京、2015)がある。

▪️ゲストコメンテーター
羊屋白玉
演劇作家として「指輪ホテル」という環境で、国内外で演劇作品を発表。各地の芸術祭では、海や都市や列車など、その土地の人々と風景の中で演劇作品を『瀬戸内国際芸術祭』『中房総国際芸術祭』『札幌国際芸術祭』などで発表。  アジアの女性舞台芸術家たちとのコレクティブを目指す亜女会(アジア女性舞台芸術会議)では、人々へのインタビューや土地のリサーチを重ねた。
作品作りは、社会学や民俗学に基づいた生活史のアーカイヴを元に、歴史における発展と保存の対立の中、どのようにバランスのとれた未来をつくってゆけるかを、ミッションとしている。ニューズウィーク日本誌では「世界が認めた日本人女性100人」に選ばれている。
コロナ席巻の頃より、札幌市ホームレス相談支援の現場にてソーシャルワーカーに従事。今回は「北海道のアーティストの活動環境を考える勉強会(HAUS)」メンバーとして、Art-based social workerの視点で参加。

▪️ファシリテーター
森崎めぐみ
俳優/一般社団法人日本芸能従事者協会 代表理事
映画「人間交差点」主演デビュー、黒澤清、是枝裕和監督作品やディズニー映画「エンディング・ニモ」(日本語吹き替え版)に出演。テレビ「暴れん坊将軍、」「相棒」など出演多数。代表作に映画「CHARON」主演(仏、独など国際映画祭正式出品、夕張国際映画祭ファンタランド大賞受賞)。
フリーランスが多い芸能界に政府の社会保障を求めて制度改正に至り、2021年に全国芸能従事者労災保険センターと一般社団法人日本芸能従事者協会を設立した。
著書に岩波新書『芸能界を変える——たった一人から始まった働き方改革』(岩波書店) ほか。
共立女子大学講師。2022年公益財団法人パブリックリソース財団女性リーダーに選出。
文化庁文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議委員。