「芸能従事者こころとからだのヘルスケア」について

「産業医」は会社などに雇われて働く労働者の方々の健康や安全を守るために指導や助言をしてくれますが、フリーランスには産業医がいませんでした。しかしながらフリーランス率が高い芸能従事者にも、仕事上の怪我が少なからずあったり、健康上の不安の声があり、私たちにも産業医が必要なのではと考えておりました。そんな折りご協力いただける産業医に出会い、来月2月から、芸能従事者のための、こころとからだのヘルスケアを始められることになりました。

ここケアは「こころのケア」と「からだのケア」

すでに私どもは、メンタルケア相談窓口「芸能従事者こころの119」で、こころのケアをスタートしています。こちらを継続してご利用いただきながら、医師による指導を得ることで、健やかな芸能活動をしっかりとサポートしてまいりたいと思います。こころとからだのヘルスケア略して「ここケア」は、ふたつで一つです。健康について心配なことがあったりサポートを必要としている会員の方は、いつでもお問い合わせからご連絡ください。

こころのケアについての詳細は下記のページをご覧ください。


ここケアの専門家による解説

芸能業界の安全衛生向上のための、フリーランスの芸能従事者の健康管理支援体制の構築の重要性について

東京大学環境安全本部 准教授/産業医

黒田玲子

 このたび日本芸能従事者協会にて、安全衛生の確保の枠組みの一つとして、芸能従事者が医療専門職(医師や心理士)に健康管理について相談できる枠組みを拡張し「こころとからだのヘルスケア」(通称「ここケア」)を開設することになった、と伺いました。私は産業保健サービス(働く人の健康管理支援と、会社や組織が安全配慮義務を履行するために健康管理を支援し生産性向上に資する支援を行うサービス)提供の実務家および専門家として、この健康管理支援体制構築の重要性について、下記にコメントいたします。